株式会社ユー・エス・エス/上田写真製版所 ブログ

■デザイン印刷百科

◆デザイン・制作現場で使われる 文字の単位について

デザイン・制作現場で使われる 文字の単位について(株式会社ユー・エス・エス)

デザイン・制作現場では、独自の言葉や単位が使われます。
その中でもよく使うのが、文字の単位です。
Q(級)やH(歯)といった単位は、文字の大きさなどを表すものです。
文字の大きさを表すのに聞き慣れている単位は、pt(ポイント)という単位だという人が多いかもしれません。
今回は、デザイン・制作現場で使われる文字の大きさを表す単位について詳しく紹介いたします。

● デザイン・制作現場では、Q(級)とH(歯)

Adobe IllustratorやInDesignなどを使って、デザイン・文字組みを使う際によく使う単位として、Q(級)とH(歯)があります。

Q(級)…文字の大きさ

H(歯)…行の間隔(行間)

Q(級)とH(歯)について(株式会社ユー・エス・エス)

Qは、文字の大きさの数値ですが、Hは、文字と行の間隔両方を合わせた数値になっています。

この2つの単位は、日本独自の単位であり、Qは「級(きゅう)」・Hは「歯(は)」と読む当て字なのです。

この単位が使用されていたのが、昔の印刷機(写植機)のころからです。
文字を印字する際に、文字盤を操作する歯車が1歯動くと、1文字で0.25mm動く仕組みだったため、H(歯)という単位が使用されました。

1Q=0.25mmを基準としています(株式会社ユー・エス・エス)

Q/Hはどちらも同じで、1Q/1H=0.25mmを基準としています。
Q(級)という名前は、1mmの4分の1=0.25mmを表す、「Quarter」の頭文字Qが由来になっています。

この数値は、0.25mmを基準としているため、整数値に置き換えられることが特徴です。
例えば、0.25×4(Q)は、1mm。8Qになれば、2mm。と、4の倍数の際には、すべて整数になります。

Q(級)/mm換算表(株式会社ユー・エス・エス)

● Officeでよく使われるpt(ポイント)

デザイン系ソフトを使用したことがない、通常Office系ソフト(Word・Excel・PowerPoint)を頻繁に使うという方は、Pt(ポイント)のほうが聞き慣れているでしょう。
pt(ポイント)は、先ほど紹介したQやHのmm(ミリメートル)換算ではなく、「inch(インチ)」が基準となっています。
DTPのソフトでは、1ptは1/72インチが基準となっています(1インチ=25.4mm)。
そのため1pt≒0.3528mmが採用されています。

pt(ポイント)について(株式会社ユー・エス・エス)

私たちデザイン・制作現場が、なぜQ(級)やH(歯)を使うかというと、pt(ポイント)が、mmに変換する際に整数値にできないことにあります。整数値のほうが、デザインする際に実寸サイズを想定しやすくなります。

pt(ポイント)/mm 換算表(株式会社ユー・エス・エス)

まとめ

今回は、文字の大きさの単位について紹介しました。
初めて聞いたという方も、よくわからないで使っていたという方もいると思います。
換算表も作ってみたので、実際に制作に関わる際に活用してみてください!

ユー・エス・エスでは、様々な企業様のデザインから印刷までを担当している実績があります。
初めての社内報制作についても、これまでの経験を活かしながらお力添えいたします。
社内報などについてはお気軽にお問い合わせください!

pagetop