株式会社ユー・エス・エス/上田写真製版所 ブログ

日々のこと・コラム
2026/2/10 2026/2/13

◆シンガポールには四季がない。だからこそ気づいた、日本の季節のやさしさ

※本記事は、東京しごとセンター(東京しごとテラス)の再就職支援プログラムの職場体験に参加された方が書いた原稿をもとに、当社にて構成・表現を整えて掲載しています。


日本の冬は、正直に言えば少し苦手です。
寒さで肩をすくめ、肌は乾燥し、体は冷える。
「早く暖かくならないかな」と、ネガティブな気持ちになることもあります。

それでも、年齢を重ね、暮らし方が変わるにつれて、冬を含めた「四季そのもの」が、私たちの心に大切な役割を果たしていることに気づくようになりました。


四季は、思い出を呼び起こしやすくしてくれる

たとえば、山へ旅行に行ったときの記憶。
あとから写真を見返すと、
若葉が目に鮮やかなら「春に行ったんだな」、
紅葉が広がっていれば「秋だった」と、自然に分かります。

桜が咲いていたから新生活の頃。
浴衣を着ていたから夏祭りの夜。
厚手のコートを着ているから、きっと冬の寒い頃。

季節は、記憶にそっと目印をつけてくれます。
そして時間が経つほどに、その出来事には懐かしさや、今だからこそ分かる意味が重なり、思い出は少しずつ、やさしい物語へと変わっていくのです。


一年中、空気が暑い国・シンガポール

一方で、シンガポールには四季がありません。
一年を通して気温が高く、湿度も高いため、空気そのものが暑いと感じられる気候です。

外に出た瞬間、もわっと包み込まれるような空気。
日本の夏とも少し違う、独特の暑さがあります。

けれど、この常夏の環境にも、良い面はたくさんあります。

Tシャツ一枚で過ごせる身軽さ。
朝の服選びに迷わない気楽さ。
寒さで体が縮こまることがなく、乾燥による肌トラブルが起きにくいと感じる人も少なくありません。

「寒いから今日は外に出たくない」
そんな気持ちにならないだけで、日常は少し軽やかになります。


どちらが良い、ではなく「どちらもあるから気づける」

日本の四季と、シンガポールの常夏。
どちらが良いかは、人それぞれです。

ただ、環境が変わることで、それまで当たり前だったものの価値に気づくことがあります。

シンガポールで暮らしていると、日本にいた頃は意識しなかった
春の空気のやわらかさ、
夏の夕方の匂い、
秋の少し切ない風、
冬の澄んだ静けさが、
とても特別なものに感じられるのです。


季節を感じることは、自分を整えること

30代、40代、50代と、人生のステージが変わるにつれて、仕事や家庭、将来のことなど、
考えることは増えていきます。
毎日をこなすだけで、精一杯になることもあるでしょう。

そんな時こそ、季節の移ろいに目を向けることは、自分の心と体を整える時間になるのかもしれません。

「日が長くなったな」
「空気が少し変わったな」

ほんの小さな気づきが、忙しい日々の中で、心に余白をつくってくれます。

四季を想う気持ちも、伝える仕事につながっていく

シンガポールの暑い空気の中で日本の季節を思い返すと、季節が人の記憶や感情に、深く関わっていることを実感します。

私たち株式会社ユー・エス・エスは、東京都文京区にあるデザイン制作会社です。
広報誌の企画提案をはじめ、取材・撮影、デザイン制作まで、想いや背景を丁寧にくみ取り、「伝わる表現」として形にしています。

情報をただ伝えるのではなく、読む人の心に残り、記憶にやさしく刻まれること。
それは、季節が思い出に色を添えてくれる感覚と、どこか似ているのかもしれません。

この記事もまた、そんな「誰かの中に残る言葉」のひとつになれば、うれしく思います。

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