株式会社ユー・エス・エス/上田写真製版所 ブログ

教えて、社内報Q&A
2021/7/12 2025/11/11

◆教えて!「社内報」づくりのQ&A15〈企画を“動かす力”──アイデアを実行に変える編集のコツ〉

📋 アイデアを“考える”から“動かす”へ

こんにちは。
東京・文京区護国寺で、社内報の企画から取材、デザイン、校正、印刷までをトータルでサポートしている株式会社ユー・エス・エスです。

社内報の企画を立てたあと、
「ここからどう進めればいいのかわからない」「構成を考えるのに時間がかかってしまう」
──そんな声をよく耳にします。

実は、社内報づくりで一番つまずきやすいのが、“アイデアを形にする”段階です。
発想だけでは誌面にならず、動かさなければ伝わりません。
今回は、思いつきを“実行プラン”へと変えるための、編集的な考え方をご紹介します。


Q1. 企画を「実現できる形」にするには?

A1. 良い企画ほど、動かす段階で止まりやすいものです。
社内報担当者の仕事は「思いつく」だけではなく、「進め方を描くこと」。
そこでおすすめなのが、構成シート(または実行シート)を作ることです。

📋 構成シートにまとめる3つのポイント

  1. 目的を言葉にする
     「この特集で何を伝えたいのか?」を一文で表します。
     たとえば「部門間コミュニケーションを深める」「新人を全社で応援する」など、具体的な目的に。
  2. 読者像を明確にする
     どの立場の人に読んでほしいかを決めます。
     「全社員向け」よりも「新入社員に」「営業部中心に」など絞ることで、構成が自然に定まります。
  3. 構成案をラフで書く
     記事タイトル、小見出し、掲載写真イメージ、引用したい声──
     ざっくりでも「誌面の流れ」を描いてみましょう。
     ラフを見せながら進行会議で相談すれば、修正も早く、チーム内共有もスムーズです。

💡 POINT
企画は“構想”で止めず、“構成と工程”に落とし込むことがスタートラインです。
紙でもデジタルでも、まずは一枚にまとめてみましょう。


Q2. 取材をどう設計すればいい?

A2. 社内報の取材は、単に情報を集める作業ではありません。
目的は「読者が共感できる言葉を引き出すこと」。
そのためには、“ストーリーを聞く”意識が大切です。

🎙 取材設計の3つのコツ

  1. 成果ではなく経緯を聞く
     「どうやって成功したか」より、「なぜそう考えたのか」を尋ねると、その人らしい言葉が生まれます。
  2. 一問一答よりも会話形式で
     質問をあらかじめ並べるだけでなく、話の流れで深掘りする柔軟さを。
     “聞きすぎない勇気”も大切です。
  3. 誌面イメージを意識して質問を選ぶ
     後から文章を組み立てやすくするため、「見出しになりそうな一言」を意識して聞きましょう。

たとえば──
「やってみて一番驚いたことは?」
「この取り組みで、あなた自身が変わったことは?」
などの質問は、記事の“印象的な一節”につながります。

💬 POINT
取材は“素材集め”ではなく、“読者の心に届く言葉探し”。
会話の中に、記事の核となるストーリーが隠れています。


Q3. 読まれる誌面に仕上げるには?

A3. 読みやすい誌面は、情報量より構成の流れで決まります。
伝えたいことが多いほど、文章が平板になりがち。
そこで意識したいのが、「抑揚をつける」構成づくりです。

✏️ 読まれる誌面の3つの工夫

  1. 見出しで“興味”をつくる
     「○○を実現した秘訣」など、読者が思わず読みたくなる切り口を入れる。
  2. 小見出しでリズムを生む
     長い文章は3段階で区切り、1項目ごとにテーマを変える。
  3. 写真や引用で“呼吸”を入れる
     笑顔の写真や、取材で得た印象的な言葉を途中に配置すると、読後感が一気に変わります。

例:

BEFORE:「新制度導入の様子を紹介」

AFTER:「“働きやすさ”はこう変わった──現場が語る制度改革のリアル」

🖋 POINT
読まれる誌面は、情報を削って「伝わる順番」に整えること。
見出し・写真・文章の三拍子が揃えば、社内報は“伝える力”を持ちます。


📝 まとめ

  • 良い企画は、構成と工程に落とし込むことで動き出す。
  • 取材はストーリーを聞く時間。読者の共感を意識して質問を。
  • 読まれる誌面づくりには「流れ」と「間」が欠かせない。

💡POINT

企画を形にする鍵は、“準備”と“順番”。
思いついたときの情熱を冷まさず、構成→取材→編集→共有の流れをチームでつなぎましょう。
「伝える」だけでなく、「動かす」社内報がきっとできます。


株式会社ユー・エス・エスでは、
企画構成の整理、取材計画の立案、誌面デザインや校正までを一貫してサポートしています。
「アイデアはあるけれど、形にするのが難しい」「構成や取材設計を相談したい」──そんなときはぜひご相談ください。
護国寺を拠点に、“伝えるを動かす”社内報づくりをお手伝いします。

pagetop