株式会社ユー・エス・エス/上田写真製版所 ブログ

教えて、社内報Q&A
2021/1/30 2025/11/11

◆教えて!「社内報」づくりのQ&A14〈編集会議のコツ──会議が“止まらない・迷わない”ために 〉

📌 編集会議は「思いつきを出す場」ではなく「方向を決める場」

こんにちは。
東京・文京区護国寺に拠点を置き、社内報づくりを企画から取材、デザイン、校正、印刷までトータルでサポートする株式会社ユー・エス・エスです。

第14回のテーマは編集会議です。
「その場でひらめいた案を口にしたら注意された」「会議が長引いてなかなか結論が出ない」──そんな経験はありませんか?

編集会議は、自由に意見を出し合うブレストの場ではなく、内容を整理し、方向性を決めるための場です。
アイデアは、事前にまとめて持ち寄ることで、よりよい企画に育てていくことができます。

とはいえ、「思いつき」を完全に否定する必要はありません。大切なのは、アイデアを“どう扱うか”です。
今回は、編集会議で迷わず進めるための工夫と、活発な意見を形にするためのコツをやさしく整理しました。


Q1. 会議中に思いついた案を話したら注意されました。なぜダメ?

A1. 編集会議は、社内報を発行日までにきちんと完成させるための「実務的な確認・合意の場」です。
そのため、資料や根拠のない“思いつき”は、判断基準がなく議題を脱線させてしまうことがあります。注意を受けたのは、アイデアそのものではなく、会議の目的とタイミングが合わなかったからです。

とはいえ、良い発想を消してしまうのはもったいないもの。次のように整理して活かしてみましょう。

💡 ひらめきを活かす3ステップ

  1. メモする – 思いついたらすぐメモ。内容・狙い・読者像を簡単に残す。
  2. 簡易企画書にする – 400字程度で「目的・背景・期待される効果」を整理。
  3. “アイデア会議”で検討→編集会議で提出 – 雑談を交えたブレストの場を設け、次回の編集会議で提案へ。

また、読者アンケート前号の反応を基にアイデアを膨らませると、根拠のある提案として受け入れられやすくなります。

🟢 POINT
ひらめきはメモに残し、次の機会に「根拠のある提案」として出す。会議を止めず、発想を活かすのが賢い進め方です。


Q2. 編集会議には何を準備しておけばいい?

A2. 編集会議は「決定の場」です。会議で結論を出すには、事前の準備が8割を占めます。

✅ 必ず用意したい基本資料

  • 企画書:目的、読者ターゲット、想定ページ、構成案、必要な素材
  • 関連資料:バックナンバー、参考事例、Web記事など
  • 進行表(スケジュール):取材・原稿・校正・入稿などの流れ
  • 読者アンケート結果・前号の反応:客観的データとして活用
  • ラフ案・デザイン参考:誌面イメージを共有するための参考画像や手描きスケッチ

🔍 あると便利な補足資料

  • コスト・工数見積り:印刷・撮影・外注作業などの概算
  • 代替案(Bプラン):内容変更やページ短縮の際に使える予備案
  • リスクメモ:スケジュール遅延や確認待ちなど、懸念事項の洗い出し

これらをそろえることで、会議の場で「決めること」に集中できます。


Q3. 編集会議の進め方を教えてください

A3. 編集会議をスムーズに進めるための基本構成は、**「主要なテーマから確認・共有事項へ」**の流れです。
発散型(アイデアを出す)ではなく、**収束型(内容を確定させる)**で行うのがポイントです。

📋 進め方の基本ステップ

① 主要テーマの決定

  • 特集や大枠企画の方向性
  • 目的・読者ターゲット・内容構成の最終確認
  • 取材先や素材収集のスケジュールを明確に

② 表紙やデザイン方針の検討

  • 今号テーマとの関連性・ビジュアルトーン
  • 撮影・イラストの依頼可否
  • 全体カラー・フォントなどの調整

③ 告知・イベント・連載コーナーの確認

  • 掲載漏れや期日のある告知を再チェック
  • 連載の進行状況を共有(問題なければ口頭報告のみでOK)

④ 情報共有と記録

  • 会議で決まったことはホワイトボードや議事メモにまとめる
  • 担当・期限・対応方法を全員で再確認

👀 コツと注意点

  • 「議論」と「決定」を分ける(時間配分を明確に)
  • 会議の最後は「担当表+スケジュール表」を全員で再確認
  • 重要事項はその場で文書化し、会議後すぐ共有

🟢 POINT
編集会議は“重い議題から軽い議題へ”の順で進め、最後に必ず共有・可視化。
口頭合意だけで終わらせず、**「見える化」と「記録化」**が成功の鍵です。


💬 よくある質問(FAQ)

Q. 会議が長くなってしまいます。
→ 発散と収束を分けましょう。アイデア出しは「別会議」で行い、編集会議は「決定と確認」に限定します。

Q. 議事録が形骸化しています。
→ 要点だけでも構いません。決定事項・担当者・締切を即メモにして全員で共有を。

Q. 差し込み記事で進行が乱れます。
→ 里程表に「予備日」を設定し、差し込み時の調整ルール(写真流用・ページ圧縮など)を明確に。


📝 まとめ

  • 編集会議は「決める」「整理する」ための場。
  • ひらめきはメモに残し、次のアイデア会議で活かす。
  • 資料とスケジュールを揃え、主要テーマから確認事項へ順に進行。
  • 決定事項は全員で共有し、文字で残す。

💡POINT

編集会議の質は「準備」と「共有」で決まります。
思いつきを“資産化”し、議題を可視化することで、社内報づくりは確実にスムーズになります。


社内報づくりは、取材やデザインよりも「編集会議の質」で差が出る仕事です。
株式会社ユー・エス・エスでは、会議の設計支援から進行表の作成、議事メモのフォーマット提供まで、
企画・編集・デザイン・校正・印刷を一貫してサポートします。
会議を「話し合いの場」から「決定が生まれる場」へ──。
私たちが、貴社の社内報チームを確実に前へ進めます。

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