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— サステナビリティレポート

◆第22回|数字の“根拠”をどう伝える?出典と注釈のつけ方ガイド

数字の“根拠”をどう伝える?出典と注釈のつけ方ガイド
数字の“根拠”をどう伝える?出典と注釈のつけ方ガイド


こんにちは。
東京文京区護国寺の文字校正が得意なデザイン会社、株式会社ユー・エス・エスです。

サステナビリティレポート(サスレポ)制作シリーズ、第22回です。

今回のテーマは「出典」と「注釈」。
数字を使ったグラフや実績紹介は、“出どころ”が不明だと一気に信頼感を失います
この記事では、伝わる+信頼されるためのポイントをやさしく解説します。

■ なぜ出典が必要なの?

読者は、数字を見るとこう考えます。

  • 「どこからの情報?」
  • 「自社調べ? それとも外部統計?」
  • 「いつのデータ?」

出典を明記することで、次のようなメリットがあります:

  • 数値の信頼性アップ
  • 再確認したい読者への配慮
  • 他社との比較がしやすくなる
  • ESG関連の情報開示でも必須に近い

■ よくある“もったいない”出典の例

NGパターン理由
「経済産業省より」だけどの資料の、何年版か不明
「●●社調べ」だけ具体的な調査名・時期・母数が不明
URLだけで引用サイト構成変更でリンク切れのリスクが高い
英語の出典を日本語で略す原典と一致せず、正確性に疑問を持たれる可能性

■ 正しい出典の書き方とは?

基本の型はこちら:

出典:経済産業省「●●白書(2023年版)」p.12

出典:当社顧客アンケート調査(2024年3月、n=1,200)

出典:国連環境計画(UNEP)公式サイト(https://●●)

🔍補足:レポート全体の末尾に「参考文献一覧」を設けるのも◎です。

■ 注釈で“伝わる”・“信頼される”レポートに

注釈は、表や図のそばに小さく添える情報です。こんな場面で役立ちます。

  • 定義の違いを説明したいとき
  • 数字の期間や対象を明確にしたいとき
  • 他社との比較で条件が異なるとき

例:

※従業員数にはパート・アルバイトを含む
※CO₂削減量は2022年比

読者の疑問を“先回りして解決する”のが、注釈の役割です。

■ 出典・注釈をつけるときのチェックポイント

✅ 情報の出どころが明確か?
✅ 年度・調査時期・対象などが記載されているか?
✅ 注釈はグラフの近くに配置されているか?
✅ 記載内容が冗長すぎていないか?
✅ PDFとWeb両方で読めるように設計されているか?

▶まとめ

  • 出典と注釈は「読み手の信頼」を得る大事な要素
  • 書かれていないと、不信感・誤解・炎上のもとに…
  • ひと手間で“情報の透明性”が格段に上がる!

📩「出典って、どこまで書けばいいの?」にプロが答えます

当社では、読み手に伝わるサスレポ設計のサポートをしています。
「この出典で大丈夫?」「この注釈、ちゃんと伝わるかな?」など、細かい疑問にも編集者目線で丁寧に対応します。

図の構成から注釈の配置まで、お悩みがあればぜひご相談ください

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