株式会社ユー・エス・エス/上田写真製版所 ブログ

— サステナビリティレポート

◆第5回|サステナビリティレポートの中身って、何を書けばいいの?~ 書きやすい3つのテーマ「環境・社会・働き方」から始めよう~

サステナビリティレポートの中身って、何を書けばいいの?~ 書きやすい3つのテーマ「環境・社会・働き方」から始めよう~
サステナビリティレポートの中身って、何を書けばいいの?~ 書きやすい3つのテーマ「環境・社会・働き方」から始めよう~


こんにちは。
東京文京区護国寺の文字校正が得意なデザイン会社、株式会社ユー・エス・エスです。

前回は、サスレポ(サステナビリティレポート)の“設計図”である「台割(だいわり)」についてお話ししました。

今回は、いよいよ中身について。
「じゃあ実際、何を書けばいいの?」という方に向けて、初心者でも取り組みやすいテーマと書き方のコツをご紹介します。

■ サスレポ=“いいことを並べるパンフレット”ではありません

まず大切なことから。
サスレポは、企業が「社会の中で、どう行動しているか」「何を大切にしているか」を見える化するものだということです。
つまり、

  • 実際にやっていること
  • うまくいったこと
  • うまくいかなかったことや、これからの課題

まで含めて正直に伝えることが求められます。
見せ方のうまさより、「事実+会社の想い」を大切にしましょう。

■ 初めてでも書きやすい!3つの定番テーマ

① 環境への取り組み(E:Environment)

社内にも情報が多く、いちばん取り組みやすいテーマです。

例:

  • LED照明への切り替え
  • 空調の温度設定管理(例:冷房は28℃)
  • ペーパーレス化の取り組み(会議資料をPDF化)
  • 電気やガスの使用量削減
  • ゴミ分別のルール徹底やリサイクル活動

📌ポイント:
「何をしているか」+「どれくらい効果があったか」を組み合わせると説得力がアップします。

② 社会との関わり(S:Social)

“社会”と聞くと大きく感じるかもしれませんが、身近な地域や日常の活動も立派なテーマです。

例:

  • 地域の清掃活動や防災訓練への参加
  • 小・中学生の職場体験の受け入れ
  • 使用済み切手やベルマークの収集
  • 地元NPO・団体への寄付や協賛
  • 地域イベントに出店・出展

📌ポイント:
「社外との接点がある活動」はすべて“社会”とつながっています!

③ 働き方・人材育成・ダイバーシティ(G:Governance)

社内の働き方改革や社員教育もサスレポで重要な項目です。

例:

  • テレワークやフレックス制度の導入
  • 若手・中堅社員向けの研修制度
  • 女性のリーダー登用に向けた取り組み
  • ハラスメント防止の相談窓口の設置
  • 有給休暇の取得推進

📌ポイント:
制度だけでなく「実際に使われているか」「どういう効果が出ているか」も一緒に伝えると◎。

■ 書く順番は「すでにやってること」からでOK!

最初から立派な計画やKPI(目標値)を書く必要はありません。
大事なのは、すでにある活動をまず“棚卸し”すること。

情報の集め方:

  • 総務・人事・庶務・設備など社内各部署にヒアリング
  • 社内報や社内掲示板、日報などをチェック
  • 社員アンケートをとってみるのも有効


■ 小さな取り組みも、きちんと伝えることで価値になる

「うちの取り組みなんて大したことない」と思っても、
実は他社から見れば「それ、うちでもマネしたい!」ということがあります。

たとえば:

  • 女性社員で職場体験の受け入れを主導している
  • 残業時間が少なく、有給がとりやすい
  • コピー用紙を裏紙にしてメモ帳化している

こうした一見小さな行動が、サスレポでは“誠実な企業姿勢”として評価されることもあるのです。

▶ まとめ

  • サスレポは、社会に対する「自社の行動」を見せるもの
  • 書きやすいテーマは「環境・社会・働き方」
  • 完璧を目指すより、まず「あることから書く」姿勢が大切
  • 小さな活動でも、積み重ねれば立派なレポートになります


▶ 次回予告

次回(第6回)は、サスレポでよく出てくる難しい言葉「マテリアリティ」について解説します。
「優先すべきテーマ」ってどうやって決めるの?を、やさしく説明しますのでお楽しみに!

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