株式会社ユー・エス・エス/上田写真製版所 ブログ

■デザイン印刷百科

写真は“撮って終わり”じゃない? 広報担当者のための「レタッチ」入門

レタッチとは?
レタッチとは?


こんにちは。
東京文京区護国寺のデザイン会社、株式会社ユー・エス・エスです。

広報物の制作に関わる皆様、ポートレートや商品写真の仕上がりに、「なんとなく物足りなさ」を感じたことはありませんか?

その理由、もしかすると「レタッチ」が行われていないからかもしれません。

📸 レタッチとは?簡単にいうと「整える作業」

「レタッチ」とは、写真や画像の仕上がりをより良く見せるために行う、後処理(補正・修正)作業のことです。

たとえば:

  • 肌のシミや赤みを目立たなく
  • 服についたゴミやホコリを消す
  • 商品の色味を実物に近づける
  • 背景に写り込んだ不要物を消す

などが挙げられます。

PhotoshopやLightroomといったソフトを使って、細かい調整を行うのが一般的で、プロの現場では「撮影とレタッチは“セット”」として扱われます。

🧑‍💻 なぜレタッチが必要なのか?

理由1|撮影環境によって“実物通りに写らない”ことがある

たとえば照明が強すぎると肌が白飛びしてしまったり、室内照明で商品が黄色く写ったり…。
どんなに良いカメラを使っても、「現実の見え方」と「写真」は必ずズレが生じます。

→ レタッチはそのズレを自然な範囲で整える作業です。

理由2|伝えたいイメージや印象に近づけるため

社長や社員のポートレート写真なら、「清潔感」や「信頼感」が重要です。
商品の写真なら、「おいしそう」「高級感がある」といったイメージも。

→ 撮ったままの写真では伝わらない「印象の仕上げ」こそが、レタッチの役割なのです。

🛠️ レタッチと加工の違いは?

● 加工(=変える)

  • 顔の輪郭を細くする
  • 目を大きくする
  • 合成で背景を別の場所に変える など

→ どちらかといえば“事実を変える”行為に近いものです。

● レタッチ(=整える)

  • シミを薄くする
  • 商品のホコリを除去する
  • 肌の色味を均一にする

→ あくまで“本来の見え方に近づける”行為です。

特に企業の広報物では、“加工しすぎ”が逆効果になることもあるため、自然なレタッチが最適とされます。

🌈 レタッチが活きる広報シーン(実例)

シーンよくあるレタッチ内容
役員ポートレート肌の補正、目のクマを自然に、背景の整理
社員紹介ページ笑顔の補正、服のシワ取り
商品カタログ色の調整、ハイライト追加、反射の除去
施設・店舗の紹介ガラスの映り込み除去、空の色補正


💡 レタッチを依頼する時のポイント

  1. 「どの程度まで補正していいか」事前に決めておく
    (シミは残す?ホクロは?肌の質感は?)
  2. 掲載媒体に合わせた色味にする
    (Webと印刷では見え方が異なるため)
  3. 撮影段階で“素材”を丁寧に撮る
    (逆光やブレはレタッチで直せない場合も)

📩 まとめ|“伝わる写真”には、レタッチが欠かせない

写真は撮った瞬間がゴールではありません。
むしろ、そこから「伝えたい印象に整える」ことが、本来の目的ではないでしょうか。

広報物に掲載される1枚の写真が、見る人に信頼感や魅力を与える。その裏には、プロのレタッチャーによる丁寧な仕上げ作業があります。

次回からは、レタッチの中でも最も需要の高い「肌補正」に焦点を当てて解説していきます。どうぞお楽しみに。

当社では、写真撮影・レタッチ・デザイン制作まで一括対応しています。お気軽にご相談ください。

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