株式会社ユー・エス・エス/上田写真製版所 ブログ

文字校正
2026/2/5

◆ 校正で押さえておきたいチェックポイント⑯誰の目にも伝わる赤字入れ ― 校正の基本は「わかりやすさ」

こんにちは。
東京・文京区 護国寺を拠点に、文字校正が得意なデザイン会社、株式会社ユー・エス・エスです。

校正というと、「何を直すか」に目が向きがちですが、
実務の現場では、赤字そのものが伝わらないことでトラブルになるケースも少なくありません。

正しい指摘をしていても、
赤字の入れ方がわかりにくければ、修正は正しく反映されません。
校正は「直す作業」であると同時に、伝える作業でもあります。

前回の記事では、校正が「直さない」判断をする場面についてお伝えしました。
今回は、直す場合、その判断をどのように相手へ伝えるかに焦点を当てます。

誰の目にもわかりやすい赤字入れという、校正の基本について整理します。

📝 今回の記事でわかること

  • 赤字が「伝わらない」ときに起きやすい問題
  • 引き出し線や修正指示で迷わせないための考え方
  • 校正の基礎として意識したい赤字入れのポイント

赤字が原因で起きる、地味だけど困ること

校正の現場では、こんな経験がよくあります。

  • 直したつもりの箇所が反映されていない
  • 修正結果が、意図と違う形になって戻ってくる
  • 「どこを直せばいいのかわからなかった」と言われる

こうしたケースの多くは、
指摘内容が間違っているわけではありません

原因は、赤字の引き方や指示の出し方が、
読み手にとって分かりにくかったことにあります。

基本①|引き出し線は「迷わせない」ことが最優先

引き出し線は、
「どこを直すのか」を瞬時に伝えるための視覚情報です。

  • 線が長すぎて、指している箇所が分からない
  • 複数の語にかかって見える
  • 線が交差して、どれがどの指示か判断できない

こうした赤字は、
内容以前に見る人を迷わせてしまいます

引き出し線は、
修正箇所まで最短距離で、ひとつの指示にひとつの線。
それだけでも、赤字の伝わりやすさは大きく変わります。

基本②|誤字の直し方は「一貫性」が重要

誤字を直すときの方法には、いくつかあります。

  • 誤字に二重線を引き、正しい文字を書く
  • 誤字を丸で囲み、欄外に正字を書く

どちらが正しい、という話ではありません。
問題になるのは、方法が混在している場合です。

同じゲラの中で、
ある箇所は二重線、別の箇所は丸囲み、となっていると、
修正側は一瞬立ち止まることになります。

赤字のルールは、
厳密である必要はありませんが、揃っていることが大切です。

基本③|「読める赤字」と「伝わる赤字」は違う

赤字は読めているのに、
「結局どう直せばいいのか分からない」
という状態は、意外と多く見られます。

  • 一つの赤字に複数の意図が含まれている
  • 指示と修正内容が同時に書かれている
  • 校正者の頭の中で話が完結している

赤字は説明文ではありません。
見た瞬間に理解できて、行動に移せることが求められます。

校正は「正しい赤字」より「誤解されない赤字」

校正では、
正しいことを指摘しているかどうか以上に、
誤解されない形で伝えているかが重要です。

赤字が伝わらなければ、
どれだけ正しい指摘でも、結果につながりません。

校正の基礎とは、
高度な表現技術ではなく、
「誰が見ても迷わない」配慮の積み重ねです。

デジタル校正(PDF・コメント)で気をつけたいこと

紙ゲラだけでなく、
PDFや共有ツールで校正を行うケースも増えています。

デジタル校正では、

  • コメントの対象範囲が曖昧になっていないか
  • 修正指示と相談コメントが混在していないか
  • どの文章に対する指摘か、一目で分かるか

といった点に注意が必要です。

紙の赤字と同様、
「自分には分かる」ではなく「相手に伝わるか」を基準に考えることで、
デジタル環境でも校正の質は大きく変わります。


FAQ|赤字に関するよくある質問

Q|赤字のルールは、どこまで厳密に決めるべき?
A|細かい規則よりも、「同じゲラ内で迷わせない」ことが重要です。
二重線なのか丸囲みなのか、引き出し線の使い方など、最低限の統一があれば十分です。

Q|気になるけれど、修正するほどではない場合はどうする?
A|無理に赤字で直すのではなく、確認コメントとして伝える方法があります。
修正と提案を分けて示すことで、意図が伝わりやすくなります。

Q|赤字が多くなりすぎるときは?
A|すべてを一度に直そうとせず、「必須の修正」と「任意の指摘」を分けて考えると整理しやすくなります。


まとめ

校正は、文章を直す仕事であると同時に、
修正内容を正しく伝える仕事でもあります。

紙でも、PDFでも、
赤字やコメントが伝わらなければ、
どれだけ正しい指摘でも活かされません。

引き出し線の引き方、
誤字の直し方、
コメントの出し方。

こうした基本を丁寧に整えることが、
校正全体の信頼性を支えています。


社内報・広報誌制作のご相談は

株式会社ユー・エス・エスでは、
社内報・広報誌の文字校正・編集サポートに加え、
既存のデザイン制作、取材・編集・撮影、
Webページ制作や動画作成まで、幅広く対応しています。

校正と制作を切り離さず、
一体で考える体制だからこそ、
赤字の「伝わり方」まで含めた実務的なサポートが可能です。

どうぞお気軽にご相談ください。

▸ 会報誌・広報誌・社内報の見直し相談
https://www.uss-ueda.co.jp/ad/

▸ USSの校正サービス
https://uss-ueda.co.jp/kousei/

pagetop