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◆『旧に復す(きゅう に ふくす)』ってどんな意味?

『旧に復す(きゅう に ふくす)』ってどんな意味?
『旧に復す(きゅう に ふくす)』ってどんな意味?

こんにちは。
東京・護国寺の文字校正が得意なデザイン会社、株式会社ユー・エス・エスです。

『旧に復す』の読み方・使い方をやさしく解説

「旧に復す(きゅうにふくす)」という言葉、見たことはあっても、正しく意味を説明できる方は少ないかもしれません。特に、新しく広報や文章作成を担当することになった方にとっては、「これ、どういう意味だろう?」と手が止まる表現のひとつです。

この記事では、「旧に復す」の正しい意味や読み方、使い方のポイントをやさしく解説しながら、ビジネス文書や広報誌で見かけたときにも戸惑わないように、丁寧にご説明していきます。


「旧に復す」の読み方と意味

まずは読み方から確認しましょう。

読み方:

きゅう に ふくす

漢字は難しそうに見えますが、ひとつずつ意味を分解すると分かりやすくなります。

  • 「旧」…昔、以前のこと
  • 「復す」…もとに戻す、回復する

つまり、「旧に復す」とは、以前の状態に戻ること、または以前の状態に戻すことを意味します。


「旧に復す」はどんなときに使う?

「旧に復す」は、主にフォーマルな文書や報告書、公的な文章の中で使われます。日常会話ではあまり登場しません。

例えば次のような場面で使われます:

  • 自然災害やコロナ禍などで一時的に停止していた活動が再開されたとき
  • 廃止された制度やサービスが再導入されたとき
  • 修復・改修によって元の状態に戻ったとき

例文:

  • 「被災地ではインフラの整備が進み、生活も旧に復しつつあります」
  • 「伝統行事の開催が、数年ぶりに旧に復されました」
  • 「当会の活動もほぼ旧に復してまいりました」

「旧に復す」と似た意味を持つ他の言い方

広報や社内文書では、読み手に合わせて表現を少し変えたい場面もあるでしょう。ここでは、「旧に復す」と近い意味を持つ言い換え表現をいくつかご紹介します。

◼ 1. 「元の状態に戻る」

最も一般的でわかりやすい表現です。カジュアルな文書や、専門用語を避けたいときに適しています。

例:

  • 「事業は順調に再開し、元の状態に戻りつつあります」

◼ 2. 「従来通りの形に戻る」

ややフォーマルな印象で、ビジネス文書にもよく使われます。「旧に復す」とほぼ同じ意味ですが、より親しみやすい表現です。

例:

  • 「各種セミナーも従来通りの形に戻ってきました」

◼ 3. 「通常運営に戻る」「通常開催となる」

業務やイベントの再開時に使いやすく、特に広報誌やニュースリリースなどにもなじみやすい表現です。

例:

  • 「特別講演会は、今年から通常開催となります」

◼ 4. 「本来の姿を取り戻す」

やや文学的ですが、団体や活動の理念に触れる場面で好印象を与えることがあります。

例:

  • 「私たちは本来の姿を取り戻し、改めて地域に根ざした活動を展開してまいります」

◼ 5. 「平常に戻る」「平常運転に戻る」

ややカジュアルな印象ですが、社内報などでは親しみやすさを意識する場面に適しています。

例:

  • 「徐々に平常運転に戻りつつあり、各部署の活動も活発化しています」

似た表現の意味と使い方の違い

「旧に復す」と似たような意味を持つ言葉は他にもあります。

表現意味使用場面の違い
復旧する故障や災害からの回復インフラや設備関連によく使われる
復興する災害などで被害を受けた地域・社会の再建国や地域の大規模な再建に使う
元に戻る一般的なカジュアル表現日常会話や社内メールなど

「旧に復す」を使うときの注意点

1. 書き言葉として使う

「旧に復す」は会話には不向きです。話す場面では「元に戻る」や「通常運転に戻った」などの言い換えが自然です。

2. 読み手を意識する

年配の方や役職者など、格式を重んじる読み手には好まれる表現ですが、若い社員や一般の方向けには少し堅く感じられることも。読み手に合わせて、他の表現に置き換える判断も大切です。

3. 語尾のバリエーションを使い分ける

「旧に復す」「旧に復する」「旧に復した」など語尾の違うバリエーションがありますが、いずれも意味は同じです。文体や時制に合わせて使い分けましょう。


文章表現の引き出しを増やそう

ビジネスや広報の現場では、「ちょっと硬めの言葉」をあえて使うことで、文章に信頼感や格調を与えることができます。「旧に復す」もそのひとつです。

ただし、意味を理解しないまま使うと、伝えたいことが正確に伝わらなかったり、誤解を招いてしまうこともあります。だからこそ、こうした表現を正しく理解し、適切に使いこなせることが、読みやすく、信頼される広報につながるのです。


社内報、広報誌制作でお困りの際はご相談ください

「旧に復す」のような表現が社内報や広報誌、プレスリリースに登場すると、「このままでいいのかな?」と迷うこともありますよね。

私たちユー・エス・エスでは、

  • インタビューから原稿作成まで対応できる取材・編集
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一貫制作で対応しています。

「文章に自信がない」「広報誌をもっと見やすくしたい」そんなときは、ぜひお気軽にご相談ください。

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