こんにちは。
東京文京区 護国寺 のハイジュエリーの撮影や画像調整が得意なデザイン会社、株式会社ユー・エス・エスです。
ダイヤモンドや宝石は、その独特の輝きと色彩で人々を魅了します。しかし、写真を撮るだけでは、その魅力を100%引き出すことは難しいもの。今回は、プロの現場でも実践されている、ジュエリー写真の「魅せ方」のコツをご紹介します。撮影前の準備から、Photoshopなどを使った補正テクニックまで、誰でもすぐに試せる実践的な内容です。
1. 写真の8割は「撮る前」に決まる!
画像補正も大切ですが、実は撮影段階での工夫が仕上がりを大きく左右します。
◆光を味方につける!テクニック
- 拡散光で優しく照らす
直接的な強い光は、宝石にキツい反射や影を作ってしまいます。ソフトボックスやディフューザーで光を拡散させると、宝石全体に光が均一に当たり、柔らかな輝きを引き出せます。 - 複数の光源でファセットを強調
宝石の複雑なカット(ファセット)を際立たせるには、複数の光源を異なる方向から当ててみると、キラキラした“煌き”を引き出せます。 - 透明感を引き出すバックライト
宝石の透明感を表現したいなら、後ろから光を当てる「バックライト」を試してみてください。裏側からの光が、石の内部にある色や透明感をドラマチックに際立たせます。
◆ 背景は「引き算」がカギ
- 主役は宝石です。黒、白、グレーなどの単色でシンプルな背景を選び、宝石が持つ本来の美しさを際立たせましょう。
- 背景素材は、光沢のあるものよりもマットな質感のものを選ぶと、不要な映り込みを防げます。
◆ シャープさと精密さで“宝石感”を出す
- 正確なピント合わせ
マニュアルフォーカスで、拡大表示しながら手動でピントを合わせると、宝石の微細なディテールを鮮明に捉えられます。 - F値で被写界深度をコントロール
カメラの「絞り値(F値)」を調整しましょう。F値を高く設定すると、宝石全体にピントが合ったクオリティの高い写真に。 - 三脚は必須アイテム
どんなに丁寧に構えても手ブレは発生します。プロも愛用する三脚で安定感を確保しましょう。
2.後処理でさらに輝きをプラス!プロのレタッチ術で宝石のポテンシャルを
撮影した画像を、Adobe PhotoshopやLightroomのような画像編集ソフトでさらに美しく仕上げていきましょう。
元画像
補正後
元画像
補正後
◆ 明るさ&コントラストで立体感UP
- 露出補正で自然な明るさに
暗すぎず明るすぎず、宝石の色と光沢がきちんと伝わる明るさに調整します。 - コントラストで輪郭を際立たせる
宝石の輝く部分と影のコントラストを強調することで、より立体感と奥行きが出ます。ただし、やりすぎると不自然になるので、微調整が肝心です。
◆ 色の補正で“リアル以上の美しさ”へ
- ホワイトバランスで正確な色再現
ダイヤモンドの純粋な白さや、サファイア、ルビーなどのカラーストーンの正確な色を再現できます。宝石の“本来の色”に近づけることが重要です。 - カラーストーンは彩度が命
サファイアやルビーなどは、彩度(色の鮮やかさ)や色相(微妙な色合い)のバランスで一気に“映え感”が変わります。
◆「シャープネス」でディテールを際立たせる
宝石のカット面や金属部分のエッジを少し強調するだけで、写真全体の緻密さがアップ。ただし、かけすぎるとノイズが増えたり、画像がギザギザしたりするので、適度な調整がポイントです。
◆ 微調整で“完璧な美しさ”に整える
- ハイライト
宝石の最も明るい輝く部分が白飛びしてしまわないように、「ハイライト」を調整します。 - シャドウ
影になってしまっている部分のディテールが潰れないように、「シャドウ」を明るくして、隠れた美しさを引き出しましょう。 - ノイズ除去で完璧な仕上がりに
特に暗い場所で撮影した場合に出やすい画像のザラつき(ノイズ)は、「ノイズ除去」機能で滑らかにします。 - ホコリや指紋の除去
宝石の表面についた小さなホコリや指紋、撮影時の写り込みなどは、修正ブラシツールなどを使って丁寧に除去します。
画像補正は「盛る」のではなく「引き出す」もの
画像補正の目的は、実物以上に見せることではなく、“肉眼では気づけなかった魅力”を引き出すことです。今回お伝えしたポイントを押さえることで、あなたのジュエリー画像は劇的に美しくなります。
ぜひ、ご自身のジュエリー写真で試して、その変化を楽しんでくださいね。