株式会社ユー・エス・エス/上田写真製版所 ブログ

■デザイン印刷百科

◆CMYKとRGBのちがいとは?

印刷物やWEBに携わる上で、知っておくと便利な用語はたくさんあります。
中でも、「CMYK」と「RGB」という用語は、頻繁に聞きます。
2つとも「色」に関する用語です。
今回は、「CMYK」と「RGB」の違いについてお伝えします。

何が違うのか?
それは、「色の混ぜ方」に違いがあります。

●「CMYK」は紙などの印刷物に使う発色方式

色料の三原色である「Cyan(シアン)」「Magenta(マゼンタ)」「Yellow(イエロー)」と「Key plate(黒)」のそれぞれの頭文字をとって、「CMYK」と呼ばれています。
シアン・マゼンタ・イエローは、紙に印刷されるときのインクに使用されています。この3色は混ぜると暗い色になり、次第に黒に近づいていきます(減法混色)。
印刷物のカラーは、CMYKの色で表現されています。皆さんのオフィスにあるプリンタのインクも、「C・M・Y・K」でしょう。紙で表現される色はCMYKで混ぜ合わせています。

●「RGB 」はテレビやPCなどの画面上で使う発色方式

光の三原色である「Red(レッド)」「Green(グリーン)」「Blue(ブルー)」のそれぞれの頭文字をとって、「RGB」と呼ばれています。
これらを混ぜ合わせると、次第に白に近づいていきます(加法混色)。
テレビやPCモニターに映し出される「色」は、RGBで表現されています。

「CMYK」と「RGB」の大きな違いは、「再現できる色の領域(カラースペース)」にあります。
「RGB」の方が「CMYK」よりもカラースペースが広くなっています。
「RGB」は、一つの色で256段階の表現が可能です。3色の表現になるので、3乗の約1,680万種類になります。また、テレビやPCモニターなどの「光」にも関わりがあり、鮮やかな表現が可能になります。

一方、「CMYK」では一つの色につき100段階の表現が可能ですが、紙の色や質感によって強く影響されるため、表現できる色がどの程度あるかを明言できません。

●安定した色の仕上げには「特色」を

印刷物で使用されるインキには、「プロセスインキ」と「特色インキ」の2種類があります。
プロセスインキは、CMYKのインキのことで、特色インキは、CMYKで再現できない色を表現するために調合された単色インキのことです。

プロセスインキは、4色を混ぜ合わせて「色」として表現するので、紙の色や質感によって見え方が変わってきます。
特色インキは、プロセスインキにはないメタリックカラーや金色・銀色など、表現したい色を先に調合できるので、仕上がりが安定します。

特色を使用する場合は、主にDIC・Pantone・TOYOといったインク会社の特色メーカーの色見本帳を用いて、印刷会社に色指定します。
(DICは、化学工業メーカーのDIC株式会社。Pantoneは米ニュージャージー州に本社がある企業。TOYOは日本のインキメーカーである東洋インキ株式会社)
色指定をすると、印刷の際に色見本を前提として印刷工程を進めるので、色ブレが少なく安定します。

特色の場合はカラーチップを使用して、どの色を使うか決めます

企業によっては、「コーポレートカラー」などの規格がある場合がありますね。もし、「印刷対象物によって決まった色が出ない」とお悩みの場合は、特色を使用した方が安定した色に仕上がるのでおすすめです!

ユー・エス・エスでは、色見本やカラーチップを使って実際の印刷物に合わせたご提案をしております。
「こういう色にしたい」「こういう場合はどんな色がいいのか」などのご要望やご相談をお気軽にお申し付けください!

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