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— サステナビリティレポート

◆第24回|サスレポで“数字”を見せるときの注意点とは?

サスレポで“数字”を見せるときの注意点とは?
サスレポで“数字”を見せるときの注意点とは?


こんにちは。
東京文京区護国寺の文字校正が得意なデザイン会社、株式会社ユー・エス・エスです。

サステナビリティレポート(=サスレポ)制作シリーズ、第24回です。

今回は、「数字(データ)」をどう見せるか?がテーマです。
実は、読み手の信頼を得るうえで、数字の見せ方にはコツがあります


■ なぜ数字の“見せ方”が重要なの?

数字は一見、客観的で説得力がありそうに見えますが──

📉 「グラフの意味がよくわからない」
📈 「数字はあるけど背景が不明」
📊 「細かすぎて逆に伝わらない」

…ということ、ありませんか?
読み手は、数字そのものではなく、「それでどうなったか」を知りたいのです。


■ よくあるNG例と改善例

NG表現改善表現例
「廃棄物削減量:23t」「前年より12%減の23t。工場全体の排出量が過去5年間で最も低い数値となりました。」
「女性管理職:15名」「女性管理職比率は25%(昨年度+5%)」
棒グラフに年度ごとの廃棄物排出量の数値だけが示されているグラフ+注釈+トレンド説明のキャプションを追加


■ 伝わる“数字の見せ方”3つのコツ

① 前年比や推移をつける

単年の数値だけではなく、変化のストーリーを見せましょう。

例:「2020年 → 2024年のCO₂排出量推移」

② グラフと注釈をセットにする

グラフだけでは伝わりにくい部分も、補足の文章を加えることで理解しやすくなります

「排出量は減ったが、生産量の変動も影響」

③ 読み手目線で単位・規模を見せる

“23トン”が多いのか少ないのか、比較対象があると伝わりやすいです。

「東京ドーム0.2個分の水を削減」


■ サスレポでよく使われるデータ表現

表現方法特徴向いている内容
棒グラフ推移や比較を見せるCO₂排出量、電力使用量など
円グラフ構成比がわかりやすい男女比、部門別割合など
表(テーブル)数値の一覧性が高い年度ごとの集計、KPI進捗など


■ 誤解を防ぐための注意点

  • 単位はグラフと本文の両方に明記
    例:グラフの縦軸や凡例に「t-CO₂」「人」「%」などを明記し、本文でも同じ単位を繰り返すことで、読み手が迷わないようにします。
  • 範囲(年度や集計範囲)もセットで表示
    例:グラフや表のタイトル・キャプションに「2022~2024年度」「国内全拠点」「売上高(連結)」など、データの範囲や対象を具体的に示します。
  • 過去数年分のデータを並べると信頼感アップ
    例:単年の数字だけでなく、過去3~5年分の推移をグラフや表で示すことで、データの信頼性や説得力が高まります。


▶まとめ

  • 数字は“変化”や“背景”を伝えてこそ意味がある
  • グラフ+注釈+単位+推移の4点セットで信頼性UP
  • 読者目線で「わかりやすく見せる」意識を!


📩グラフのデザインや表現方法もご相談ください

当社では、データを「伝わる表現」に変えるグラフ制作や図解サポートも行っています。「この数字、どう見せたら伝わる?」と迷ったら、ぜひお気軽にご相談ください!

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