株式会社ユー・エス・エス/上田写真製版所 ブログ

■デザイン印刷百科

◆社内報や広報誌の写真をもっと魅力的に! 撮影・補正の基本をおさえて、伝わる一枚に

こんにちは。
東京文京区護国寺のデザイン会社、株式会社ユー・エス・エスです。

社内報や広報誌に欠かせない「写真」。
でも、ただ撮るだけではもったいない!
ちょっとした工夫で、グッと魅力的に仕上げられます。
この記事では、自分でもできる撮影・補正のコツを、分かりやすくご紹介します。

📸 写真撮影の基本

1. まずは準備から!撮影機材の選び方

【カメラ】スマートフォンでも十分きれいな写真が撮れますが、できればデジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼カメラを使用すると、より高画質で表現の幅が広がります。

【レンズ】

  • 標準ズームレンズ:幅広いシーンに対応でき、風景から人物まで万能に使えるレンズです。
  • 単焦点レンズ:背景をぼかして被写体を際立たせたい場合に適しています。開放F値が小さいものが多く、明るい場所でもシャッタースピードを稼げます。
  • 広角レンズ:広い空間や建物全体を撮影したいときに有効で、集合写真などにも重宝します。

【三脚】手ブレを防ぎ、安定した写真を撮るためにあると便利です。特に暗い場所での撮影や、全員がピントの合った集合写真を撮る際に役立ちます。

【照明】 自然光がベストですが、屋内や夕方以降の撮影では補助光が必要なこともあります。レフ板で光を反射させたり、LEDライトなどで補助したりすると良いでしょう。

2. 撮影時に意識したいポイント

▶ 光の向き

  • 順光:被写体の正面から光が当たる状態。明るくきれいに撮れますが、平面的になりがちで立体感が出にくくなることがあります。
  • 半逆光:被写体の斜め後ろから光が当たる状態。自然な陰影が生まれて立体感が出やすく、人物の髪の毛が光って見えるなど、印象的な雰囲気になります。
  • 逆光:被写体の背後から光が差し込む状態。人物の表情が暗くなりやすいので注意が必要ですが、シルエットを活かした撮影や、透明感のある素材を写す際には効果的です。

▶構図

  • 三分割法
    画面を縦横3分割し、交点や線上に被写体を置くことで、バランスの良い仕上がりになります。
  • 日の丸構図
    被写体を中央に配置。シンプルで力強い印象を与えたいときにおすすめです。
  • シンメトリー(左右対称)
    対象物を左右対称に写すと、美しさ・安定感が強調されます。
  • 対角線構図
    被写体を画面の対角線上に配置。奥行きや動きが生まれ、ダイナミックな印象に。

▶ブレ対策

  • シャッタースピード
    速くするほどブレにくくなります。
  • ISO感度
    上げるほど暗い場所でもシャッタースピードを稼げますが、ノイズが出やすくなります。
  • 手ブレ補正機能
    カメラやレンズに搭載されている手ブレ補正機能があれば活用しましょう。

3. 被写体別・撮り方のコツ

▶人物撮影

  • 自然な笑顔を引き出す:「声かけ」や「軽いジョーク」で自然な表情を!
  • ポーズ:ほんの少し動きをつけたり、小物を取り入れるとリラックスできます
  • 背景:余計なものを避け、シンプルか、ぼかして被写体を際立たせましょう

▶集合写真

  • 全員の顔が見えるように、段差や高低差を使って並びましょう
  • 目線はカメラに!声をかけて全員の意識を合わせるのがコツ
  • 並び順は身長順や部署ごとなど、記事の目的で工夫

▶イベント撮影

  • ハイライトとなる「決定的な瞬間」を逃さず記録
  • 全体の雰囲気が伝わる引き写真と、人物の表情が分かる寄り写真、両方撮ると記事が充実
  • スポーツや動きのある写真は、シャッター速度を意識しましょう

▶建物・風景

  • 水平・垂直を意識して、建物が傾かないように
  • 手前に何かを入れて奥行きを演出、広がりや遠近感を強調するのも効果的

✨写真の魅力を引き出す「補正」のコツ

撮影した写真をより魅力的に見せるために、適切な補正を行いましょう。

1. 使える編集ツール

種類       ツール例    特徴
無料スマホ標準編集機能、Googleフォト、Canva、GIMP基本補正~簡単な加工に最適
有料Photoshop、Lightroomプロも使う高機能・高度な補正
使える編集ツール

2. 補正の基本ステップ

  • トリミング
    不要な部分をカットし、構図を整えることで、被写体をより際立たせることができます
  • 明るさ・コントラストの調整
    暗いときは明るさUp、白飛びや黒つぶれには注意しながらコントラストを調整
  • 色合い(ホワイトバランス)の調整
    写真全体の色かぶり(青みがかっている、黄みがかっているなど)を補正し、自然な色味へ。人物写真は肌の色の不自然さに注意
  • 鮮やかさの調整
    色の鮮やかさを調整します。上げすぎると色がベタっとして不自然になり、下げすぎるとモノクロに近づきます
  • シャープネス(鮮明度)の調整
    写真の輪郭をはっきりさせ、より鮮明に見せます。上げすぎるとノイズが目立ち、不自然になることがあります
  • ノイズ除去
    特に暗い場所で撮影した写真に出やすいザラザラとしたノイズを軽減します。

3. ワンランク上の補正

  • 不要物の削除
    背景に写り込んでしまった電線やゴミなどを目立たないように消すことができます。
  • 部分補正
    写真の一部分だけ明るさや色合いを調整することで、特定の被写体を際立たせることができます。
  • レタッチ
    人物の肌を滑らかにしたり、シワを目立たなくしたりするなど、より細かな修正を行います。やりすぎると不自然になるので注意が必要です。

📢 掲載時のチェックポイント

  • 解像度:印刷用には高解像度(最低でも300dpi)推奨
  • 肖像権・著作権:人物の掲載は許可必須。子どもは保護者の同意も忘れずに
  • ファイル形式:通常はJPEG。高品質印刷にはTIFFも視野に
  • 情報量:一枚の写真で「何を伝えたいか」を明確に。要素の詰め込みすぎに注意

📝 まとめ

社内報・広報誌に掲載する写真は、「記録」だけでなく、「印象に残る伝達手段」。
ちょっとした撮り方や補正の工夫で、ぐっと伝わる写真になります。
ぜひこの記事を参考に、あなたの一枚をもっと魅力的にしてみてください!

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