株式会社ユー・エス・エス／上田写真製版所 ブログ
防災の日に見直そう！広報・総務担当者のためのBCPチェックリスト10
こんにちは。
9月1日は「防災の日」ですが、その由来をご存じでしょうか？
1923年に発生した関東大震災にちなんで制定された日で、ちょうど台風シーズンとも重なることから、全国で防災訓練が行われる日となっています。
家庭では「非常持ち出し袋を確認しよう」「水や食料を備蓄しよう」といった会話がよく出ますが、企業にとっての防災は、それだけでは終わりません。社員の安全を守ることは大前提ですが、同時に考えなければならないのが 「事業を止めないこと」 です。
ここで重要になるのが BCP（事業継続計画）。
防災対策が“人や建物を守る備え”だとすれば、BCPは“災害が起きても事業を継続するための仕組み”。例えば、大地震でオフィスが使えなくなったらどうする？社員が在宅勤務に切り替えるには？顧客や取引先にはどう連絡を取ればいい？こうした問いへの答えを用意しておくことが、BCPの核心です。
総務や広報を担当するみなさんにとっても、BCPは決して他人事ではありません。緊急時に社員への情報をどう伝えるか、顧客や社会に対してどんなメッセージを出すか、その準備が企業の信頼を大きく左右します。
そこで今回は、防災の日に合わせて「広報・総務担当者のためのBCPチェックリスト」をご紹介します。雑学コラム風に読みやすくまとめながら、実務にすぐ役立つ視点を整理しました。ぜひご自身の会社で「できているかどうか」を照らし合わせてみてください。
■BCPチェックリスト10
1. 社員の安否確認手段は整っているか？
災害発生時に最優先すべきは社員の安全です。電話網やメールだけでなく、安否確認アプリやチャットツール（Slack、Teamsなど）を活用して複数ルートを確保しましょう。停電や通信障害を想定し、最低でも2つの手段を用意しておくことが安心につながります。
2. 顧客・取引先への緊急連絡体制はあるか？
BCPでは「誰が」「どの順番で」「どの方法で」取引先へ連絡するかを決めておくことが重要です。連絡が遅れると不安や不信につながりかねません。テンプレート文を用意しておけば、広報や営業担当が迅速に発信できます。
3. データのバックアップは複数拠点で確保しているか？
システムやデータが失われれば、業務はすぐに止まってしまいます。クラウドへの保存、外部サーバーの活用、紙での控えなど、異なる方法を組み合わせるのがおすすめです。BCPの基本は「一か所に頼らない」こと。
4. オフィスが使えなくなった場合の代替体制はあるか？
地震や水害でオフィスが使えなくなるケースは珍しくありません。在宅勤務への切り替えルール、サテライトオフィスの利用契約、コワーキングスペースの確保など、選択肢をあらかじめ検討しておくと安心です。
5. 備蓄品の管理・更新はできているか？
水・食料・衛生用品・簡易トイレ・発電機など、企業にも最低限の備蓄は必要です。防災月間や年度末に棚卸しを行い、賞味期限や使用期限を確認しましょう。備蓄品を社員に体験してもらうイベントを開けば、防災意識の向上にもつながります。
6. 重要業務の優先順位を決めているか？
災害時に全業務を同時に動かすことはできません。まず継続すべき業務は何か（例：顧客対応、受発注処理など）をリスト化し、優先順位を決めておく必要があります。「何を止められて、何を止められないか」を明確にすることがBCPの肝です。
7. 協力会社・外注先との連携ルートは確認しているか？
自社が無事でも、外部パートナーが止まれば事業も止まります。緊急時の連絡窓口や代替先の確認を日頃から行い、取引先と「災害時の協力関係」を共有しておきましょう。
8. 緊急時の広報・情報発信手段は準備しているか？
広報担当にとって、災害時は試される瞬間です。社員への社内報、イントラネットやチャット、社外向けのSNSやWebサイト、プレスリリースの準備など、伝える内容と順序を整理しておくことが重要です。特に「誰が最終承認するか」を事前に決めておくと混乱が防げます。
9. 訓練やシミュレーションを実施しているか？
マニュアルや計画があっても、訓練をしなければ動けません。年に1度は防災訓練や安否確認テストを実施し、机上演習で「もし本社が使えなくなったら？」をシミュレーションしてみましょう。実際にやってみると、想定外の課題が必ず見えてきます。
10. 計画の見直し・更新を定期的に行っているか？
BCPは一度作って終わりではありません。組織体制の変化やシステム更新に合わせて定期的に点検・改訂する必要があります。おすすめは「防災の日」や「防災週間」に合わせて年1回は必ず見直すこと。タイミングを決めておくと継続しやすくなります。
■ BCPチェックリスト10
- ✅ 社員の安否確認方法は？
- ✅ 顧客・取引先への緊急連絡体制は？
- ✅ データのバックアップは？
- ✅ 在宅勤務や代替拠点の体制は？
- ✅ 備蓄品（水・食料・衛生用品など）の点検は？
- ✅ 重要業務の優先順位は決めてあるか？
- ✅ 協力会社・外注先との緊急連絡ルートは？
- ✅ 緊急時の広報・情報発信手段は？
- ✅ 訓練やシミュレーションは実施しているか？
- ✅ 計画の見直し・更新は定期的に行っているか？
■BCPを“発信力”に変える
BCPは単なる社内マニュアルではなく、発信の仕方次第で企業イメージを高めることができます。例えば、防災の日にあわせて「当社ではこのように備えています」と社内外に伝えれば、社員に安心感を与え、顧客や地域に対しても信頼感を発信できます。
社員参加型のイベント（防災訓練や備蓄品試食会）を広報コンテンツとして取り上げれば、自然とBCPの意識づけができます。CSR活動として地域の避難所や自治体との協力体制を紹介するのも効果的です。
■当社のサポート事例
当社では、防災・BCPに関わるさまざまな制作支援を行っています。
9月1日の「防災の日」は、企業にとってもBCPを見直す絶好のチャンスです。
・社員の安全を守る
・事業を止めない仕組みを整える
・社会に安心感を発信する
この3つを意識して準備を進めることが、企業価値を守り、信頼を高める第一歩となります。
当社では、広報や総務の担当者様が安心してBCPを推進できるよう、編集・デザイン・ノベルティ制作まで幅広くサポートしています。ぜひお気軽にご相談ください。
