📰 「Webニュースにも誤字」──その背景にある“校正不在”の現実

「あれ、このニュース記事、誤字だよね…?」
Webニュースを読んでいて、そんな違和感を覚えたことはありませんか?

しかも、それが大手メディアの記事だったりすると驚きますよね。
実は最近、Web上のニュースや企業サイト、SNS投稿でも誤字・誤植・事実誤認が増えていると言われています。

その理由はシンプルです。
印刷物のように“複数人の目でチェックする工程”が、Webでは省かれているからです。
投稿ボタンひとつで世に出せる時代──だからこそ、校正という工程が軽視されやすいのです。


スピード優先の文化が招く「見落とし」

WebニュースやSNSでは、「早く出す」ことが最優先。
誤字よりも速報性、正確さよりも更新頻度が重視される傾向にあります。

印刷物では当たり前だった「ゲラチェック」や「赤字の回覧」。
しかし、Webの世界では省人化やスピード重視の流れから、その工程が省かれているケースも少なくありません。

その結果、公開=最終チェック”のような危うい状況が生まれているのではないでしょうか。
実際、公開後に誤字や表記ゆれが見つかるケースも多く、校正の重要性が軽視されつつある現状が見えてきます。

⏱️ 以前は「印刷所が最後の砦」でしたが、
今は「投稿者が最終確認者」。
この違いが、ミスの発生率を大きく左右しています。


🤖 AI校正の“落とし穴”──安心のつもりが盲点に

最近では、WordやGoogleドキュメントの自動校正、
あるいはAIによる「誤字検出ツール」も一般的になりました。

しかし――それでも見抜けないミスが確実に存在します。

たとえば人名。

「高橋さん」「斎藤さん」「渡辺さん」

これらは何気ない名前に見えますが、
校正ソフトでもAIでも、正しいかどうかの“判断”まではできません。

プロの校正者はここで立ち止まります。

  • 「高橋さんの“高”は、ハシゴ高(髙)ではないだろうか?」

  • 「斎藤さんの“斎”は、“齋”“斉”“斎”など多くの表記があるが、どれが本人の正式表記か?」

  • 「渡辺さんの“辺”は“邊”や“邉”の可能性もある」

経験を積んだ校正者ほど、こうした**“揺れ”に敏感**です。
データ上は“正しい”漢字でも、その人にとっては間違っている──
この違いを見抜けるのは、今のところ人間だけです。


🏛️ 教養としての校正──AIにはできない“文脈の常識”

もう一つ、AIが苦手とするのが文化や慣習を踏まえた表現の判断です。

たとえば会社のあいさつ状
「縁を切らない」という意味から、句読点を入れないのが昔からの慣習です。

ところがAI校正や自動修正ツールに任せると、
「読みやすくするために」と句読点を自動で追加してしまうことがあります。

教養としてその背景を知っていれば「ここは句読点を入れない」と判断できますが、
知らなければ違和感を覚えることもなく、“正しい文”として世に出てしまうのです。

最近では、人が介在しない印刷通販サービスに発注するケースも増えています。
こうした場合、誰も指摘してくれないまま印刷・納品されてしまいます。

「安ければ」「お手軽だから」だけで校正の大切さを見落とすと、
会社が恥をかくリスクにつながることもあるのです。


🧠 「漢字力の低下」が、ミスを見逃す時代に

昨今は文字を書く機会が減り、
「漢字力が落ちている」と言われます。

もし漢字への意識が残っていれば、
「この字、ちょっと違うかも?」と気づくことができますが、
そもそも気づく力が弱まっているため、
注意点であることすら認識できないままスルーしてしまうのです。

Web更新やメール配信、社内掲示物、パンフレットPDFなど──
手軽に出せるものほど、確認の“目”が減る
だからこそ、プロの校正者の存在価値がむしろ高まっています。


🪶 「Web化した文書」こそ、プロの校正を

社内報やパンフレット、カタログなど、
これまで印刷物として発行されていたものも、
今はWeb化・PDF化されるケースが増えています。

便利になった反面、
印刷のときに自然に行われていた“複数人チェック”の文化が失われつつあるのも事実。

一度公開してからの修正は、
「気づいた時にはもう見られていた」というケースも珍しくありません。

だからこそ、掲載前に一度、プロの校正を通すことを強くおすすめします。
それが、社外への信頼を守り、ブランド価値を支える最も確実な方法です。


🏁 まとめ:AIでは拾えない“違和感”を拾うのがプロ

AIが得意なのは「誤りを探すこと」。
でもプロの校正者が得意なのは「違和感を感じ取ること」です。

ほんの一文字、ほんの一表現の違いが、
その企業の姿勢を左右することもあります。

今一度、プロの目で見た文字校正を考えてみませんか?

Webページの内容や印刷物原稿も、第三者の校正チェックを入れることで、印象は驚くほど変わります。

“見落とさない安心”を、もう一度取り戻してみませんか?

💬 Webサイト・SNS・広報誌・会報誌・社内報・パンフレットなど、
文書の文字校正体制を見直したい方、原稿の文字校正回数を減らしたい方


株式会社ユー・エス・エスでは、印刷とWebの両方を理解した校正・制作体制で、

取材・撮影から編集、デザイン制作、文字校正、印刷(Webデータ作成)までを

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