📰教えて、社内報Q&A(25)
文章ばかりで、読まれているか不安な社内報。どうすれば?
「うちの社内報、どうしても文章ばかりになっていて、堅苦しい社内報から脱却が出来ない。
社風と言えばそれまでなんだけど…」
そんなお悩みを、抱えていらっしゃいませんか?
確かに、見た目が“文字のかたまり”では、読む前に心が折れてしまうもの。
ですが、問題は単に「文章量」だけではありません。
実は「誰が書いているか」「どんな事情でそうなっているか」にも、深い理由があります。
🏢社長・役員原稿に“赤を入れられない”会社は多い
社内報制作の現場で、よくあるのがこのケース。
「社長原稿はそのまま掲載がルール」「誤字以外は直せない」――。
読みにくくても、語り口が硬くても、そこは“触れてはいけない領域”。
本来なら編集部が“読まれる形”に整えるべきですが、
上役の文章に赤を入れること自体が「越権行為」と見なされてしまう。
結果、「読む側」よりも「書く側の体裁」を守る紙面ができあがります。
過去にあった例なのですが、社長記事には役員でも意見が言えず、
当社、制作・編集からの指摘として報告、社長にお叱りを受けながらも
「修正すべきです」と談判するのも仕事の1つだったお客様もありました。
✏️編集できない場合の工夫
とはいえ、手をこまねいていては社内報が“誰のためのものか”わからなくなります。
編集が許されない場合でも、**「読まれる工夫」**は可能です。
たとえば——
- 
原稿の前に短い要約コメントを編集部名義で添える
 - 
文章中のキーワードを見出し化・ボックス化して配置
 - 
写真やイラストで文章の印象を柔らげる
 - 
長文の一部を次号に分けて掲載(連載形式にして読むハードルを下げる)
 
本文を改変せずに“読みやすさ”を向上させる、現実的な方法です。
🧩“先割りデザイン”で長文原稿を防ぐ
もうひとつ効果的なのが、「先割りデザイン」です。
これは、原稿を依頼する前にレイアウト(デザイン案)を先に作ってしまう方法。
たとえば、
1ページ内に写真3点+見出し+本文800字想定でデザインを作成
その上で依頼時に「本文は800字程度でお願いします」と伝える
こうすることで、**デザインが原稿量の“リミッター”**となります。
上役の方でも「このスペースならこのくらいで書こう」と意識しやすくなり、
結果的に“読む側に優しいボリューム”に収まります。
デザインを後から当てはめるのではなく、原稿を“デザインの枠に入れる”。
これは、社内報を「見せる媒体」から「読ませる媒体」へ変える近道です。
📈文章量が多い号ほど「見せ方」で差が出る
長文原稿が多い号では、視覚的リズムがカギになります。
1ページ全体を「文字」「余白」「写真」で見たとき、
“どこで目が休まるか”が重要。
余白を恐れず使うことで、文章が整理され、結果的に“読まれる紙面”に。
「内容を削る」ではなく、「見せ方で軽くする」——
これが、編集の腕の見せどころです。
🔍まとめ
読まれない社内報の裏には、「編集できない原稿」や「想定外の長文」が潜んでいます。
しかし、“編集できない”からこそ、“構成で勝負”する余地があります。
そして、“先割りデザイン”で原稿量をコントロールすれば、
上役の原稿もすっきり読みやすく、全体の統一感もアップ。
読者目線を忘れず、視覚的に整理することで、
どんな原稿も「読まれる形」に変えられるのです。
🤝社内報づくりでお困りの方へ
「上役原稿の扱いに悩んでいる」「文章量のバランスを取りたい」——
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